症例詳細
Case detail
20代女性 骨レベルまで深い虫歯を保存するには
- 患者様
- 20代女性
- 矯正装置
- 審美装置
- 治療期間
- 1年
- 治療回数
- 10-30回
- 治療計画
- 虫歯は全て取り除き、感染した根管内の汚染組織を顕微鏡下で清掃します
→部分矯正を用いて骨レベル以下の健全歯質を引っ張り出してきます
→歯周外科により歯と骨の相対的位置関係を是正します
→セラミックにて審美的・精密に咬み合わせを回復します
- 費用(概算)
- 約55万円費用は治療当時の料金となります
1.感染除去
通常、虫歯が深すぎて骨の高さまで歯がなくなってしまった場合、修復自体が困難なため抜歯が提案されることも多いかと思います。
まず大前提として、感染した歯質や根管系の組織を全て取り除くことが大切です。ラバーダムで患歯を隔絶した状態で、顕微鏡下の作業をすることでこれが達成されます。従来の健康保険の根管治療では、せいぜい痛みを取り除く程度で、長期にわたり安定した結果は求められません。
2.修復性の回復
最終的にはかみ合わせを回復するのが目的なのですから、いくら感染がとれてもしっかりと被せものが入らなければ意味がありません。
そのために、部分矯正により骨レベル以下の深い位置にある健全な歯質を引っ張り出してきます。
これには様々な手法がありますが、本症例においてはマルチブラケットを用いた方法を使っています。
3.咬み合わせの回復
部分矯正により健全な歯質は引っ張り出されますが、短期集中的な矯正力により歯周組織のバランスが崩れます。
歯周外科によりこの崩れたバランスを是正し、傷の治りを待って最終的な被せものを製作していきます。
なお、奥から2番目の歯に関しては歯根が異常に短く、根管治療などの介入により修復性(restorability)が著しく低下する見込みのため、被せもののみ希望に沿ってやり替えをしています。
被せものの種類:ジルコニアオールセラミック スタンダード
セラミック治療の注意事項(リスク・副作用など)
- 天然歯を削ります
- 硬い素材は天然歯を傷つけてしまう場合があります
- かみ合わせや歯ぎしりが強すぎる方はセラミックが割れてしまう可能性があります
- 自費診療(保険適用外治療)となります
ワイヤー矯正の注意事項(リスク・副作用など)
- 治療中は違和感や痛みが起こることがあります
- 症状により、抜歯が必要な場合があります
- 治療中は歯磨きがしにくくなるため、虫歯や歯周病になりやすくなります
- 矯正治療後の保定が不十分だと後戻り(元の位置に戻ろうとする動き)をします
- 自費診療(保険適用外)となります
歯周病治療の注意事項(リスク・副作用など)
- 外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
- 歯周組織再生治療は患者様の状態によって術後の経過が異なります(見た目が改善しない場合もあります)
- 歯周組織再生治療は自費診療(保険適用外)となります
根管治療の注意事項(リスク・副作用など)
- 根管治療により類似の全ての症例の問題が解決するわけではなく、症例はあくまでも一例です
- 根管治療により痛みや腫れがひかない事や、術後に痛みや腫れが生じる事、治療によるファイル破折やパーフォレーションなどの偶発症、術後の歯根破折を生じる可能性もあります
- 自費診療(保険適用外)となります
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