症例詳細
Case detail
[難症例] 重度の八重歯 抜かずに矯正
治療症例の内容
- 診療科目
- 治療カテゴリー
- 担当医
- 井上季実子(ドクタープロフィール)
- 患者様
- 10代女子
- 矯正装置
- プラスチックブラケット
- 治療期間
- 2年
- 治療回数
- 10-30回
- 治療計画
- 犬歯の異所萌出(違う場所に生えている)を主訴に来院。
左上の犬歯が前歯の真上にありました。
18歳でしたが、左上の乳犬歯(乳歯)が残っていました。
残っている左上の乳歯1本をとり、永久歯の犬歯を正しい位置に並べました。
永久歯は1本も抜いていません。
左上犬歯の排列スペースを確保するため、ミニスクリューを植立し、左上の大臼歯を遠心移動(奥に移動)しました。
写真では分かりにくいですが、左の7、右の4・5番の6本がすれ違い咬合にもなっており、それもしっかり治しています。
犬歯は歯根が一番長く、正しい位置に排列すると側方運動の力をしっかり受け止める(犬歯誘導)ことができます。犬歯誘導ができると、他の歯に余分な力がかかることを防ぐため、将来的に歯ぎしりによって歯周病が進むことを防ぐことがでます。犬歯を本来の位置に並べることは生涯歯並び全体を健康な状態に保つには大変重要な事となります。
そういった意味では小臼歯は歯根も短く、犬歯の代わりはできません。
乳歯が適切な時期に抜いておかないと、後継永久歯の異所萌出を招くことになり、永久歯の不正咬合の原因となります。
異所萌出は近接する永久歯の歯根吸収などを引き起こしやすくなり、すでに生えている永久歯が持たなくなることもあります。
今回、左上1の歯根吸収が犬歯によってすでに引き起こされていたため、矯正治療期間をできるだけ短くしました。治療期間が不必要に長くなると前歯に負担がかかりすぎると考えたためです。そのため、上下の前歯の中心は厳密にはあってはおりませんが、前歯の寿命を優先しております。
乳歯の晩期残存を防ぐためにも、一般的には歯の交換時期(7歳〜12歳頃)には定期的に歯科にかかることをお勧めいたします。
できれば半年に1回、最低でも1年に1回は必要だと思います。
乳歯を適正な時期に抜いておくだけでも、歯並びが悪くなるのを防ぐことができます。
- 費用(概算)
- 95万円費用は治療当時の料金となります
治療後の感想
毎回とても分かりやすい説明で、本当に桜木町歯科にして良かったと思っています。特に井上先生はとても親しみやすくて本当に感謝しています!ぜひ、周りにもお勧めしたい歯科医でした。ありがとうございました。
担当医より
犬歯がかなり特殊な位置にありましたが、無事に並べることができて私も嬉しいです。治療にも非常に協力的でありがたかったです。
ワイヤー矯正の注意事項(リスク・副作用など)
- 治療中は違和感や痛みが起こることがあります
- 症状により、抜歯が必要な場合があります
- 治療中は歯磨きがしにくくなるため、虫歯や歯周病になりやすくなります
- 矯正治療後の保定が不十分だと後戻り(元の位置に戻ろうとする動き)をします
- 自費診療(保険適用外)となります
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