今回の患者様のように、生まれつき異常に小さい歯を「矮小歯」と言います。生活の上では、そのままでも問題ありませんが、やはり審美的な面ではしばしば問題になります。
患者様はもともと歯を削らず、上から材料で覆うような治療をされていました。この材料は、保険診療で日常的に使用される材料ですが、変色しやすいことが難点です。また、細かい形態を作れない（作っても擦り減ってしまう）ことや分厚くなってしまうこと、汚れやすいことなどの欠点が挙げられます。オールセラミックにすることで、このような欠点をカバーすることができます。

色・形ともに自然な仕上がりとなり、患者様には大変満足して頂きました。

オールセラミックをはじめとした被せもの治療をする際、ホワイトニングも併せてご希望される方がいらっしゃいます。その場合は、先にホワイトニングをして、2週間ほど空けてから被せもの治療をすることをおすすめしています。ホワイトニング直後の白さから少し色が後戻りするので、その時点で被せものの色を決定すると最もきれいに仕上がります。

オールセラミックをはじめとした被せもの治療は、歯を削るリスクを伴います。神経がある歯では、人によっては神経の症状（しみる、痛い）が出る場合があり、その際は神経の治療が必要になる場合があります。また、被せものは欠けるリスクを伴います。