インビザラインで失敗する要因
Reasons for Failure
インビザラインの治療が失敗する3つの理由
インビザラインに限らず、マウスピース矯正で失敗する要因、もしくは治療計画どおりに進まない原因は大まかに「適応症例かどうかの診察・診断ミス」「矯正装置の装着時間が短い」「アライナーがしっかり装着できていない」が挙げられます。
失敗要因1:適応症例かどうかの診断ミス
インビザラインは、症例数の増加や独自研究が進み、以前より治療できる症状が増えました。しかし、今でも治療できない症状やケースはあります。そのため、インビザラインやマウスピース矯正では、治療適合の診断が治療の成否を分ける重要なポイントとなります。
その対策
当医院では、従来のワイヤー矯正で豊富な経験を重ねた矯正医が、インビザラインなどのマウスピースを用いた矯正治療を行っております。
患者様の歯並びの状態やご要望などを踏まえ、インビザラインやマウスピース矯正での治療が可能かどうか適切に診断し、最適な治療法をご提示しています。
失敗要因2:矯正装置の装着時間が短い
従来のワイヤー矯正は、歯に装置を固定して治療しますので、患者様ご自身が装置を簡単に外すことはできません。ワイヤーやブラケットが外れた場合は、早めにご来院いただき応急で付け直します。
一方、インビザラインなどのマウスピース矯正は、簡単に矯正装置を取り外すことができます。そのため、取り外して普段どおりに飲食したり、歯磨きしたりできるので、虫歯や歯周病のリスクを低減できるメリットがあります。ただし、これが逆に治療を失敗する要因(計画どおりに進まない要因)にもなっています。
インビザラインによる治療では、治療計画どおりに進行させるために毎日20~22時間の装着を推奨しています。そのため、飲食時間が長かったり、装着を忘れたりすることが多くなると、治療が計画どおりに進まなくなります。
その対策
患者様自身が自己管理していただくことが一番重要です。
2ヶ月に一度のペースで治療経過を確認し、必要に応じて治療計画を修正します。日々装着を習慣化することで歯並びの矯正が可能になります。インビザラインなどのマウスピース型の矯正治療では、自分自身が矯正治療中だということを強く意識することが求められます。マウスピースを長時間外すような外食などは控えていただく努力も必要になります。
なお、水を飲むときは矯正装置(アライナー)を取り外す必要はありませんが、糖分を含んだジュース、熱い飲み物、ワインなどの色が濃い物を飲むときは、虫歯のリスク・装置が変形・着色してしまうこともありますので、装置を外していただきます。
失敗要因3:チューウィの不使用
インビザライン治療では、「しっかり」装着することがとても大切です。装着時には必ず「チューウィー」を使用して(咬んで)ください。
ご自身の性格や生活習慣もご考慮ください
ご自身の性格や生活習慣も考慮していただき、日々の装着時間が難しいと思われる方は、従来のワイヤー矯正や裏側矯正もご検討ください。表側ワイヤー矯正や裏側矯正での治療経験が豊富な矯正医が多数おり、患者様にとって最適な矯正治療法をご提示いたしますので、ぜひご相談ください。
マウスピース矯正の注意事項(リスク・副作用など)
- 口腔内・歯並びの状態によっては対応できない場合があります
- マウスピース型矯正装置の長時間装着が必須です
- 治療計画通りに進めるためには、患者様の意志が重要になります
- 矯正治療後の保定が不十分だと後戻り(元の位置に戻ろうとする動き)をします
- 薬機法対象外の矯正歯科装置のため医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります
- 自費診療(保険適用外)となります