症例詳細
Case detail
右上5番の歯髄壊死に伴う大きな根尖病変に対する治療その②:矯正治療中の病変の再発へ対する外科的歯内療法(マイクロスコープを用いた歯根端切除術)
治療症例の内容
- 診療科目
- 治療カテゴリー
- 担当医
- 林佳士登(ドクタープロフィール)
- 患者様
- 年齢性別秘匿
- 治療期間
- 1ヶ月
- 治療回数
- 2-5回
- 治療計画
- このケースは「右上5番の歯髄壊死に伴う大きな根尖病変に対する治療その①:矯正治療前の根管治療(イニシャルトリートメント)」https://seimitsushinbi.jp/case/16233/ の続きとなります。
矯正治療前の根管治療により、歯ぐきにできた膿の出口(瘻孔)が消失していた右上5番ですが、矯正治療中(根管治療終了後から7ヶ月後)に再発を起こしました。
この場合の問題解決に必要な処置は外科的歯内療法である事を説明し、歯根端切除術を行っていく事となりました。
- 費用(概算)
- 5万円費用は治療当時の料金となります
治療について
根管治療は適切に行われれば(ラバーダムなどの基本的ルールの遵守や、根管内の細菌の除去・減少のための処置など)成功率の高い治療ですが、このケースのように、術前に病変がレントゲンで見えるケースにおいては、それが予後に影響することが学術的に分かってきています。
このケースでは、再発という形でしたが、根管治療自体の予後が思わしくなかったケースです。このようなケースでは根管治療では解決できない問題(真性囊胞、根尖孔外感染、解剖的複雑性など)があるということが示唆されますので、次に行うべき処置は外科的歯内療法(歯根端切除術)となります。歯根端切除術はマイクロスコープを用いた現代的なプロトコールで行われた場合に、およそ9割と高い成功率が期待できる方法です。
治療により、膿の出口(瘻孔)は消失し、矯正治療も滞りなく進んでいきました。術後の写真(1,2枚目:術後2年3ヶ月経過、3,4枚目:歯根端切除術直後、5枚目:矯正治療終了後)にてレントゲン的にも骨が回復しており、瘻孔も無く、審美的にも問題を生じておらず、経過良好です。
根管治療の注意事項(リスク・副作用など)
- 根管治療により類似の全ての症例の問題が解決するわけではなく、症例はあくまでも一例です
- 根管治療により痛みや腫れがひかない事や、術後に痛みや腫れが生じる事、治療によるファイル破折やパーフォレーションなどの偶発症、術後の歯根破折を生じる可能性もあります
- 自費診療(保険適用外)となります
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