症例詳細
Case detail
発見しにくい部位での骨欠損を再生治療で
治療症例の内容
- 診療科目
- 治療カテゴリー
- 担当医
- 奥村高広(ドクタープロフィール)
- 患者様
- 40代女性
- 治療期間
- 1年11ヶ月
- 治療回数
- 5-10回
- 治療計画
- 《再矯正前に歯周病治療が必要》
歯周病の怖いところは重度に進行してしまうまで自覚症状がないところです。
以前矯正をしてその後戻りを再矯正希望の患者様の歯周病の治療を矯正に先立って行った症例になります。
治療期間が年単位になる矯正治療が控えているので、矯正治療に耐えうる歯周組織の状態を最短で獲得するため
無駄のない治療計画を立てて歯周病の治療を行っていきます。
今回、奥歯の舌側における骨欠損が1度目の手術(フラップ手術)で発見されたため、上皮の治癒を治るのを待ち
すぐに歯槽骨の再生療法を行いました。
もともとは一部6mmあったポケットも10ヶ月後の再評価では健全な状態である3mm以下で安定しています。
再生治療施術から1年以上経過していますが、全顎的に歯周組織の状態も安定し安全に矯正治療を行っている最中です。
- 費用(概算)
- 7万円費用は治療当時の料金となります
矯正前の歯周病治療について
当院では矯正で歯を動かすにあたり、その矯正力に耐えうる歯周組織の状態を確立するまで矯正はスタートしません。
今回矯正前の歯周病検査により中等度の歯周病があったため全顎的に歯石の除去を行い再評価の上で右下大臼歯の舌側から延伸にかけての骨欠損に対して歯槽骨の再生療法を行いました。
再生治療後矯正力をかけ始めるまでの固定期間に関しては様々な見解がありますが、今回の場合患者様が矯正を急いでおらず経過をしっかり確認してからの矯正を望まれたため、通法どおり10ヶ月の経過観察ののち矯正を開始しました。
再生治療について
再生治療の最重要項目は徹底的な掻爬(骨欠損部の掃除)に尽きます。
今回は1度フラップ手術(歯茎を開いて歯石は感染物質を除去する)手術をしてからの2度目の手術であったため、まだましでしたが、掻爬だけで1本1時間近くかかる場合もあります。
徹底的に掻爬を行なった上で、エムドゲインゲル+凍結乾燥骨による骨の再生を行いました。
舌に頻繁に接触する部位での再生治療になるため骨欠損の形態は悪くありませんでしたが、留置膜による骨移植材の保定を行いました。
手術後は金属ワイヤーにて隣在歯と固定しています。
歯周病治療の注意事項(リスク・副作用など)
- 外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
- 歯周組織再生治療は患者様の状態によって術後の経過が異なります(見た目が改善しない場合もあります)
- 歯周組織再生治療は自費診療(保険適用外)となります
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